こんばんは。デジタルドクターのさくらです。2021年初の放送「Google 検索オフィスアワー」のまとめ記事です。
「Google 検索オフィスアワー」はGoogle検索チームの社員が月1回のペースで行っている日本語のyoutube放送です。検索などユーザーからの質問や疑問にGoogle社員の「金谷さん」と「あんなさん」が答えてくれます。
Google 検索オフィスアワー まとめ
Googleからのお知らせ
1.Google検索セントラルブログの新しいURLが変わっています。
ウェブマスター向け公式ブログが「Google ウェブマスター セントラル」と名称とURLが変わり新たにスタートしてます。
2.ブログ記事の紹介
収録時点では翻訳されていなかったようですが、今は日本語で書いたブログを見ることができます。
インデックス カバレッジ データの改善について
(引用)
・「クロールエラー」という包括的な問題タイプが削除されました。クロールエラーはすべて、より具体的な解決策のある問題にマッピングされるようになりました。
・送信はされたものの robots.txt によってブロックされたインデックス登録済みのページは、「送信されたがブロックされた」(エラー)ではなく、「インデックス登録されたがブロックされた」(警告)のように表示されるようになりました。
・新しい問題として「コンテンツのない状態でページがインデックスに登録されています」(警告)が追加されました。
・ソフト 404 レポートがより精細になりました。
3.ポッドキャスト(podcast)
金谷さんのおすすめポイント
・役立つ
・金谷さんのチームの役割分担やどう動いているか知ることができる
・おもしろい
今回はindexの仕組みについて語っている。ゲストはシンガポールのチェリーさんは金谷さんと同じチームだったのが移動した方。Googleの中の人の考え方を知ることができるの貴重な機会。ジョークがおもしろいらしい(^^
🎙️ This week on #SearchOfftheRecord@JohnMu @methode and @g33konaut are joined by Cherry to discuss:
🔎 Google Search in APAC 🌏
📚 Index selection / language complexities…and more!
🎧 → https://t.co/vOexiFjdA4
✍️ → https://t.co/XZEs0j0cIj
▶️ → https://t.co/V1QDjHMntE pic.twitter.com/HAWoLsYPCG— Google Search Central (@googlesearchc) January 19, 2021
ユーザーからの質問コーナー
- Core Web Vitals(CWV) サイトの評価対象について
Core Web Vitalss はページ単位の評価という認識でした。そのため、例えば スコアが悪いページが有った場合に、1 そのページ評価が「サイト全体の評価」に影響することはないと考えて 問題はありませんでしょうか。
2 それが noindexやrobots.txtでdisallowしている等、検索エンジンに ヒットさせないページだった場合は、SEO の観点からは評価対象外という 認識で問題ございませんでしょうか。(UX改善のため対応は考えているのですが、対応優先度を悩んでおります) -
あんなさん回答の要約
1に対して
Core Web Vitalsはページ単位の評価です。ただ、そのページ評価がサイト全体に影響を及ぼす可能性はあります。Core Web VitalsのデータソースはChromeユーザーの体験データですので、実際のユーザーが検索を閲覧する際のパフォーマンスを計測したもの。だからnoindexなどGoogleボットよけをしたとしてもデータ自体は溜まっていく。
2に対して
noindexだったら評価されないので質問の意図がよくわからない。指標の改善は大事なことですがまずはコンテンツが一番!
だからコンテンツを充実させることを優先することが大事。指標ばかり過剰に気にする必要はないと思う。木を見て森を見ず感があるよねというさくらの感想です。 - 質問:[CWV] LCP/FIDICLSの定義について
LCP/FID/CLSの測定は「ページアクセス直後の数値」で判断されるのでしょうか。それとも「クリック/タップ等ユーザ行動により起こった数値変 化も加味」されるのでしょうか。
たとえば、一般的に使われている「リンクやボタンを押すとコンテンツが開閉する UI」「フォームを操作するとAjaxでコンテンツが呼ばれる「UI」等 において、後続のコンテンツでCLSが起こることが考えられます。
このような「ページ来訪直後は起こらないが、ユーザ操作で起こ数値変化 (=Page Speed Insights でつかめない数値変化)」は評価対象に加わるのか、改修対象に加わるのか、ご確認をお願いできればと思います。よろしくお願いします。 -
あんなさん回答の要約
LCPはユーザーがページで最も有益なコンテンツどれくらい早く見ることができるかを表しています。感覚的な読み込みスピードを測定して、ぺージ読み込みのタイムラインにおいてページの主要コンテンツが読み込まれたと思われるタイミングを表す指標。
LFSは最初の入力までの遅延を表す。ユーザが最初にページを操作する時に感じるユーザ体験を定量化している。
CLS はページがどのくらい安定しているように感じられるかを定量化している視覚的安定性を測定している。
コンテンツが読み込まれるにしたがってLCPが更新されることもあるし、ユーザーが操作することでCLSが更新されることもある。
ChromeにはCore Web Vitalsをリアルタイムに測定する拡張機能もあります。
- 質問:[CWV] データ不十分な場合のスコアの扱い
1.CrUX データに十分データが溜まっていない場合の、Core Web Vitalss に関するページエクスペリエンスの取り扱いについて教えて下さい。
2.また、データが不十分な場合にも Search Consoleレポートにウェブに関する主な指標のスコアが反映されているのはなぜですか。Page Speed Insights のレポートには「データ不十分」として表示されませんよね? -
あんなさん回答の要約
1.Googleではすべてのサイトで完全にシグナルを把握できるわけではないので、十分なデータがない場合にケースバイケースだが仮説を立てて、より多くのデータが得られる場合にその仮説が調整している。
今回の場合、基本的には同サイトの類似ページのスコアをもちいて類推する。サイト構造が複雑で正しく認識できない場合はサイト全体のスコアをそのページに適用する可能性があります。
2.エッジケース(雑に言うと不具合の可能性ありのケース)だと思うのでプロダクトチームに伝えました。 - 質問:ウェブに関する主な指標のデータ欠損
サーチコンソールのウェブに関する主な指標について
・モバイルは不良0件、改善0件、良好112件と表示されます。
・デスクトップは不良0件、改善0件、良好0件と0件表示になります。 12月4日~7日, 10, 11日だけ、デスクトップも良好118件と表示されました(モバイル も同様に表示)。また同時期に、検索パフォーマンスが上がった(クリック数がいつもより伸びた)ので、なんらかの関連性があるのではと考えています。デスクトップのみ0件表示になる原因を探してみたのですが、見つかりません。 検索に関連することは、http-https に301リダイレクトをかけていることくらいです。他にどんな可能性が考えられるでしょうか。 -
あんなさん回答の要約
まだCore Web Vitalsはロンチーされていないから関連はないので、十分なデータが取得できてなくて表示できなかった可能性がある。今回はモバイル版はデータが溜まっていて、デスクトップ版はデータは十分にたまっていなかったことが原因だと思われる。
- 質問[CWV]トップストーリー枠への影響
CWVがモバイルのトップストーリー枠に影響するため該当サイトのCWW を非常に気にしていま す。John Mueller さんの発言などから、AMP版(AMPキャッシュとAMPキャッシュ元URL)が評価 対象になるものと認識しておりました。
1. CrUXデータはAMPキャッシュはオリジンに統合されるのでどちらのデータも使われるという話でしたが、AMPキャッシュも、AMPキャッシュ元URLも、スマホ URLも、全てのCrUXが合算された計算対象になるということでしょうか。
2. その仕様ですと「CWVの評価が75パーセンタイルで評価」という想定から考えると、AMP
とモバイルページでCWVに差異がある場合、AMPとモバイルページのPV比率でAMPが75%以上のアクセスとなっていない限りにおいては、AMPはCWWのランキング評価において影響しないと考えました。そしてモバイルのトップストーリーで表示される日本の多くの サイトでは25%にならないと考えます。上記想定は正しいでしょうか。
3.今年5月段階でのPairedAMPのトップストーリー枠有無の判定はAMP版か、AMP版+スマホウェブになるのか、教えて下さい。 -
あんなさん回答の要約
1.対象になります。またAMPページが適切に正規化されている場合、被アンプページも関係してくる。
トップニュースの資格要件AMP不要
ページエクスペリアンがランキング要因になる(ブログ)2.ドキュメントを整理中でしばらくしたら掲載されると思うのでコミュニティーのスレッドを時々見ながら待ちましょう。
3.限られたリソースをどちらに向けたらいいのかという質問のようでした。個人的にはモバイルサイトがボトルネックになっているケースが多いと感じことが多いので、AMPファーストにする予定がないならモバイルから着手するのがよいのではとの回答。
ニュースがモバイルTOPストーリーに掲載される資格要件としてAMPは不要となります。
すれはページ体験がランキング要素になるということでもあります。Beyond local news, we also made a change where both AMP and non-AMP stories will appear in Top Stories for searches that are coronavirus-related. AMP remains necessary to be considered for other topics: https://t.co/B40lKQmcmk
— Google SearchLiaison (@searchliaison) May 4, 2020
おまけ
- コアウェブバイタルとページエクスペリエンスに関する
質問「その他のクライアントエラー」対処方法
Search Console のクロールの統計情報->レスポンス別において「その他の
詳細を見ようとしても「このリクエストタイプに対する例は保持されておりません」と表示され(1ヶ月経った今も)、ヘルプを見ても「ここに記載されていないその他の4XX(クライアント側)エラー」との記載しかないため、対応方法がわかりません。ご教示いただけますでしょうか。 -
谷さん回答要約
今はSearchConsoleに例が表示されていると思う。
400番台のエラーはサーバ側に残っているかある可能性があるアクセスログを確認する。 - 質問:検索結果に表示されなくなった
約1週間前に、ページを変更したところ、急に検索リストに表示されなくなりました。Search Consoleを確認したところ、表示したいページのカバレッジは「カバレッジ>送信して登録されました」として表示されます。また、画面上の方に「レポートはこれから変更されるので、問題の検証は現在 使用できません。」とインフォメーションされています。質問したいのは、
1. 「レポートはこれから変更されるので、問題の検証は現在使用できません。」の意味が何か?
2. 結局のところ、アップデートの関係で表示されていないのか。もしくは、HPに問題があるのかということです。 -
金谷さん回答の要約
1.レポートの基準が変わったから今利用できない状態だったということ
2.ホームページに問題があるからアップデートに問題がでる。大きな問題は見つからなかったのでアリゴリズムの結果かなと思われます。
新しいサイトのようであるので原因が特定しづらい。登録されたばかりの時にランキングが安定しないことも多いので、その可能性もありですが、変更内容によって変わった可能性もあります。
検索結果に表されていたのはパーソナライズ検索の可能性がありますので、Search Consoleの検索パフォーマンスレポートで確認しましょう。サイトがみんなに見てもらえるような工夫をしていくことが大事。 質問:多数スパムサイトに名前が記載されている
スパムサイト(130 以上のサイト)に自分の名前がランダムに貼り付けら れ、アカウントが乗っ取られていないかとてもとても心配です。被害が大き くなる前に早急に対処して頂ければ幸いです。事象はハッキングにまつわるサイトの可能性が高い。
ハッキングされたあるサイトからの出た情報としてテキストが使われた可能性がある。
サイトやアカウントが乗っ取られたのではないと思われます。解決方法としてはスパムレポートをハッキングされたサイトとしてGoogleに送ってください。 - 質問:フランチャイズ店舗独自のサイト展開構成
フランチャイズ店舗展開を予定しているサービスがあるのですが、その際にメインとなるサービ
スサイトとは別に、各フランチャイズ店舗独自のサイト展開を想定しています。
ただ、デザインはテンプレートで選べるようにするものの、内容としてはサービスメニューや特 徴紹介、お申込みフローなど、ほとんどのコンテンツが全店共通で、店舗によって異なるのは店 舗紹介やお客様の声程度です。 そうなると、重複コンテンツの量産と判断されるため、望ましくないでしょうか?フランチャイズ店舗のオーナーさん的には、特別感があるのか独自サイトがあったほうがよいと いう声も多く、サービスサイト内に店舗一覧・店舗情報を簡易に載せるだけではなくそれぞれの 店舗サイトを展開したいのですが…。将来的には、個別コンテンツが増える可能性はあるものの、しばらくはオリジナル箇所がほとん どないため心配しています。また、重複コンテンツの発生という意味では、サイト内でディレクトリを切って店舗展開しても影響に差はありませんでしょうか?ご教示いただけますと幸いです。 -
金谷さん回答の要約
重複コンテントとみなされるおそれは低いので、ドメインを変更しても、ディレクトリー切ってもどちらでもよい。重複ペナルティーと呼ばれるものはないのです。
ただし、重複コンテンツに価値があるのかということで、価値は低いと思われるから、そのことによってランキングになんだかの影響を与える可能性はあります。重要なのは誘導ページのスパムにあたるようなページ作りをしてしまうこと。
ほぼすべてが同じで店名だけ違うようなフランチャイズのお店のサイトの場合で1つい1つのページが無価値で誘導ページとして機能しているものは手動対策の対象となる場合があります。
そのため誘導ページにならないような価値あるページを作ることが大切。
オリジナルコンテンツを増やす。お客様の声や店舗の特徴などをしっかり作る。
フランチャイズだとサービスが一緒になるからそれ自体が悪いわけじゃないので、それがランキング順位をさげるペナルティーにはならないでし。大手の強みをいかすことも大事だと思う。
- 質問:XMLサイトマップの記述
Google 検索セントラルのドキュメントでは、タグのネームスペース(xmlns) のURLが “http” となっていますが、”https” としても問題ないでしょうか?ネームスペースのURLを調 べたところ、以下のようになっています。 http://www.sitemaps.org/schemas/sitemap/0.9
↓301リダイレクト
https://www.sitemaps.org/schemas/sitemap/0.9
↓301リダイレクト
https://www.sitemaps.org/schemas/sitemap/0.9/ドキュメントでは、下記のようになっていますがこのように記述しても問題ないでしょうか? -
金谷さん回答の要約
httpsと書いても問題ないです。xmlネームスペースはこのネームスペースはここですということが書いてある。Googleとしてはどちらも同じように扱っているが、管理上としてhttp://として記述した方が無難
- 質問:Sitemap 送信時に PCISP ともリンクする場合
現在、PCISPのURLが異なるサイトを運営しており、「canonical で指定している URL=PC のURLのみ」をsitemapで送信しております。ただ、「一般的なサイトマップに関するガイドライン」のドキュメントに以下の記載があります。ページのモバイル版とデスクトップ版のURLが異なる場合は、サイトマップでいずれかのURLにのみリンクすることをおすすめします。ただし、両方のURLにリンクする必要があると考えられる場合は、URL にアノテーションを付けて、デスクトップ版とモバイル版を示します。こちらに記載されている「両方のURLにリンクする必要があると考えられる場合」とは、具体的 にどのような場合が挙げられるか、例示いただけますでしょうか。
基本的にはPCページと SPページが対応しており、ページ側で正しくアノテーション指定もし ているため、sitemap側でアノテーションを付ける必要性は低いと考えておりました。 -
金谷さん回答の要約
どちらをつけても問題はない。
Googleではモバイルフレンドリーとしてはスマホ用サイトとデスクトップ用サイトが別々なのはおすすめしていない。2015年モバイルフレンドリーがリリースされたころはスマホでサイトを見るとPCサイトが表示されるのが当たり前だった。当時はシステム関係などでモバイル対応がむずかしいサイトがあった。アノテ―ションをページにつけられないケースなどがあったので、そういった場合にサイトマップに載せることができるという経緯があります。 - 質問:AMP の GA4 サポート
1.AMP(Web ストーリー含む)は GA4 (Google Analytics 4) をサポートしていますか?
2.サポートしていないとしたら、サポート予定はありますか?
3.GA4を未サポートということは、Pair AMP構成のサイトではGA4 にアップグレードしていたとすると、AMPページへのアクセスはトラッキングできていないとういうことになりますよね?つまり、旧GA のレポートと乖離が生じますか? -
金谷さん回答の要約
1.GA4はAMPのサポートはしていません。
2.認識はあるが予定は未定らしい。
3.乖離が生じる可能性があります。詳しくはアナリティクスのヘルプフォーラムで確認してください。
まとめ
SEOを勉強している方はもちろん、SEOの仕事を現役でしている人まで参考になる内容です。聞きたいことがあればだれでも質問できるのでとてもよい番組です。たまにGoogle社員とSEO担当者の言葉や認識のずれみたいなものを感じることもありますが、それもまたおもしろいところなのかもしれないです。次の放送は2月25日の予定だそうです。